- SATO RYOJI

- 9月21日
- 読了時間: 2分
以前に書いたメインの作品シリーズ「Garateia project」、今回はその3号機について書いていきます。最近はブログの更新止まっていましたが、この3号に集中しておりました。おおよそ二ヶ月ほど。設計やドローイングを含めると大体1年ほどの制作期間により9割完成した次第です。来年の個展に向けて調整を続けてまいります。1〜2号機のブラッシュアップ、また造形としてのヒントを生物史の中に得たり。制作期間を1年といったもののその内容はしっかり延々と続く思考の流れに影響されています。私個人の歴史としては15年前まで遡れるほど、このシリーズの味はぶれないものが見えてきたと思っています。さて今回の3号のヒントとなったのは古生代カンブリア紀の生物史です。生物史における進化の多様化が起こった時代。甲殻生物が出始めたのもこの時期とか。ガラテアプロジェクトは幼い頃に作った原型の0号に始まり、その再思考として大学にて取り組んだ1号と、その変態系として生まれた2号に「進化負荷をかける」という造形思想が受け継がれています。ナンバリングが増え始め人間としての原型から外れ始めた先の造形を模索すべく、Garateia Ver.3はカンブリア紀の生物に見られる外見的特徴を意識して設計しました。個人的な感想にはなってしまいますが、カンブリア紀の生物には洗練されていない造形が多かったように感じています。水中にいるハルキゲニアやアノマロカリプスなどアンバランスで生きるのに非効率。泳ぐのにスピードが出せるのか?餌を取るのに手間取らないのか?といった感想の出る姿形をしていて。しかしその効率を端に置いたアンバランスさが構造物として面白くあり、生物を作るという試行錯誤を感じれて良かったのです。(アノマロカリプスに関しては当時の頂点捕食者だったらしいのですが、、)より巨大になる造形へ、そういったイメージによる制作。3号の御披露目をぜひお楽しみに。





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